かつて、占星術にはおおまかにふたつの流れがありました。
ひとつは惑星中心に占う西洋占星術、もうひとつは恒星を主体に占う恒星占星術です。

しかし恒星による占星術はエジプトやアラブ、インドなどではかつて隆盛を極めた時代はあったものの、ギリシャで集大成された西洋占星術の前で歴史のおもて舞台からその姿を消し、かろうじてクリティカルディグリ−などの分野で細々と生き残ってきたのです。

しかしわたしはもうずっと前から、この恒星の力に驚くべき働きがあることを感じて、研究してきました。
そして確信したのは占星術であつかう 惑星は人の可能性の種のようなもので、それに対し恒星は、わたしたちの力ではどうにも変えることのできない、生まれつきの宿命的なことを示すものだということです。

その効果はきわめて潜在的ですが、現代心理学が語るように、潜在している力は意識しにくいために、かえって奥底からわたしたちを突き動かす力をもちます。
そのため恒星の影響力は、あたかも宿命のようにわたしたちに働きかけるのです。

宿命は、わたしたちの意思で変えることはできません。
しかし、自分や相手の宿命を知れば、恋や結婚、人生などにおいて、訪れる運命を切り拓くことができ、目に見えない不安に呑み込まれることはもうありえないのです。

すべての星は暗闇に輝く光であって、太古の昔から人間に多くのことを語りかけてきました。
しかし、いつしか星の語る言葉を聞かなくなったわたしたちは、宇宙の広がりを忘れ、限り在る地球空間を奪い合うようになっていきました。
そのとき以来、星は人間に語りかける手段として、やむなく宿命という強制的な方法をとるようになったのかもしれません。

ここでわたしたちはもう一度、星の美しかったあの太古の夜空を思い出して、心静かに星の語るつぶやきに、耳を傾けてみたいと思うのです。
そして、恒星がはたらきかける力を知ることで恋縁を叶え、潜在している偉大な自分の可能性に気づけば、これまでと違うスケールアップした日々を送れるようになるでしょう。

恒星占星術では、本人や相手の生年月日によって、 基本的な宿命から未来、相性に至るまでを具体的に知ることができます。
その基本となるのは9つの恒星。 それらの星は広範囲にわたって影響力を発揮し、9大ゾーンを形成します。 すべての人は9大ゾーンのどこかに生まれており、 9つの恒星が与える宿命的な影響を受けているのです。

また、9大ゾーンのほかに、 ホロスコープのうえに散りばめられた76の恒星があり、 それらの星とあなたがどのようにかかわっているかによって、さまざまな宿命を知り、 この先、どんなふうに運命を切り拓くべきかを読むことができるでしょう。